『甘々と稲妻』(アニメ)を観た
良かった。とても良かった。毎日のタスクをこなしていくモチベーションが上がった。
「料理人」でも「料理上手」でも「料理好き」でも無い人が作るところが良い
料理ものといえば、作り手は何かしら「料理する」こと自体に縁があったり思いがあったり、料理が好きだったりというパターンがほとんどだと思う。
「料理なんてほとんどしたことがないし、やってみたら失敗したし、もともと食べることが好きなわけでもなくて食が細い」シングルファーザー。
「食べることは大好きだけど包丁が怖くて料理ができない」女子高生。
経験値が限りなく0に近いふたりが、指導者の立ち会いなしの状況で料理を作る。「できた!うれしい!」という瞬間が毎回描かれている。失敗して落ち込むこともある。
私は料理下手なので、「この感じわかるわー」と共感しまくった。
がんばりすぎないところも良い。
「ちょっと頑張ってみる」で、最初にやるのがウインナーを焼くこと。冷食とミニトマトだったお弁当に、自分で焼いたウインナーをプラスするところから始めるっていうのは、それまで料理と縁がなかった人の最初の一歩としてリアルだと思う。
娘に美味しいものを食べさせたくて
『甘々と稲妻』では、「娘に美味しい食事を」というのが料理の動機になっている。
「娘に食べさせたい」「娘に喜んでもらいたい」という、親から子どもへのシンプルな気持。それで娘が美味しいと食べて嬉しくなる。日常の中の料理って、そういうものじゃないかなと思う。身近な誰かに美味しく食べてもらえれば嬉しい。っていう。
料理を頑張ってみようとなったところから、娘に「このなかでどれが好き?」と冷食の好みを訊いてみているシーンがあるのだけれど、ここが好きだ。それまではお父さんがパッと選んで詰めてたのだけど、食事を通じてコミュニケーションができるようになっている。という変化がさらっと描かれていて気持ち良い。
子供がかわいい!
つむぎちゃん(娘)かわいいよつむぎちゃん。
フィクションならではのかわいらしさもありつつ、リアル幼児ってこんなだよなという可愛らしさ・面白さがある。
たとえば、ドーナツを作るとき。
生地をこねてる大人を前に、目を閉じて座禅のようなポーズ。からの、謎の擬音を発して「力を溜めておいたー!」と、生地こねるよ!のアピール。
こういうのある。うちの娘はまだ2歳だけど(つむぎちゃんは5歳)似たようなことやってる。
子供の描かれ方がすごく良くて、作者はお子さんがいるのかと思ったけれど、そうじゃなくて元幼稚園教諭らしい。なるほど納得。
親目線でみてしまう
私は子供がいなかったらまともに料理をしていないと思うので、いろいろ共感するポイントがあって楽しめた。
子供が美味しそうに食べているのは見ていて楽しいし、幸せだ。美味しいと言われたら、また明日も作ろうと思える。ものすごい面倒くさがりで、不器用で要領が悪いと、料理に不適当な要素だらけの自分でも。